今回は伝統ある和便器についてのおはなしを。
いまでこそ嫌われ者となった水洗式和式トイレ。現在、学校ではトイレの洋式化が急がれています。
昔はこの形が当たり前でしたが・・・
和便器自体はとても歴史ある便器で、1900年頃から、すでに100年以上多くの家庭や公共施設で使用され続けてきました。現在でもまだまだ現役で使われております。
しかし、衛生基準の向上や日本の高齢化などの問題もあり、和便器には不衛生なイメージや、足腰の負担がかかるなどの理由により和便器より洋風便器が好まれる傾向となり、現在では徐々にその姿を消しつつあります。
しかし、全く無くなるのではなく、和便器がまだ使われる理由があるのです。
それはなんでしょうか?
その理由とは低コストな製品価格です。とにかく和便器は安い。15000~20000円前後でも陶器を入手することが可能です。
工事には少し熟練が必要ですが、和便器から和便器の取替であればそれ程工事費も大きくはなりません。
簡単に工事紹介
この現場は和便器の取替が必要な屋外トイレです。既存の和便器はすでに細かく砕いて取り除いてあります。セットハンマーなどでコチコチ叩くと細かく割れていきます。
その際に割れた破片を絶対に配管に落としてはなりません。仮に落としてしまったら取り除くまで便器を付けてはなりませんし、外の桝なども開けて完全に取り除かなければなりません。割れた陶器は流れないので配管を詰まらせる原因となり、せっかく便器を取り替えたのに使用することが出来ないトイレになりかねないのです。
こちらの現場では地上での設置なので和便器を撤去したらその下から防水アスファルト、位置決めの砂が大量に出てきます。その砂を撤去していくと配管がむき出しになってきます。
おおよそ新しい便器を設置できる状態に。
新しい便器をこの古い和便が入っていたスペースに何度も入れたり出したりして便器にあたるコンクリート箇所をサンダーで削り落としていきます。
ぴったり収まるようになったら砂など入っていた状態と同じように下地を作り便器を設置します。
和便器って底が意外に深いんですよね・・・
白くなっているところが床のコンクリートが便器に干渉している所です。
便器が収まったらモルタルで仕上げてフラッシュバルブをつなげて完了。
しばらくここに堂々と鎮座されることでしょう。
フラッシュバルブについても時間があればまたご説明させてください。
ではまた!
くだらないですがジョークに付き合ってください↓