水道屋の必需品 テストポンプ+水圧のはなし

給水・給湯配管を終えた後に必ず使用するのがこの水圧テストポンプ。新築工事の場合は絶対に必要です。

トレー状になっている水受けに水を入れて加圧しながら配管に水を送り込み、配管内が水で一杯になったらレバーを上下することでさらに配管内の圧を上げていくことが可能。

KYOWAテスター

圧力計でどれだけの圧力がかかっているかが分かる。

下に見える小穴は配管内のエアーを抜くバルブのエア抜き穴です。配管内に水だけでなくエアーが残っていると圧をかけてもエアーが圧縮して圧力が下がってしまい、正確に漏れ検査が出来ないのでエアーを抜きます。

エアー抜きが終わったら圧を上げていきます。宇都宮市の場合は0.98mpaまで上げます。もし、配管に異常があって漏れている場合はこの時点で圧力計の目盛りが下がっていきます。

今は一般住宅の配管は架橋ポリエチレン管が主流なので、ほとんど漏れることは無いのですがまれに架橋継手のOリングパッキンを架橋管が巻き込んで切ってしまったり、継手への差し込み不足があったりすると新築の漏水事故となってしまいます。

必ず水圧テストは必要です。

では、0.98mpaの圧力とはどれぐらい?

0.1mpaの圧力で10mの高さにある水槽から、0mの地上に水が配管を通して落ちてくる際の圧力ですね。(昔は0.1mpaを1k(キロ)と呼んでいました。)0.98mpaとなれば98mの高さの水の圧力が配管にかかることになります。これはもう蛇口を指で押さえようとしても止められない強力な圧力です。

実は0.2mpaまでぐらいなら指で蛇口の吐水口を抑えればある程度なら止められるんです☝。例えば学校の蛇口。公共施設などの低層の高架水槽の場合は水圧が弱めです。

しかしなぜここまで強い圧力をかけるのか?

市水の水圧はおよそ0.25~0.3mpa程度です。場所によっては0.4~0.5とか。テストポンプでそれを超える水圧をかければ市水の圧に長期的に十分耐えることが出来る、という設備設計の考えなのかとは思いますが、それにしてもかなり高い圧力ですよね。架橋ポリエチレンやポリエチレン二層管でもメーカー設計許容圧力0.75mpaまでなので配管が痛むのではないかと心配になることも。

水道屋の必需品のご紹介でした。

ではまた!

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